2-4 輝く月のように

「お前ら!ユニット名は決まったか?」 私たちが決めたユニット名。それは MOONLiGHT である。 名前の由来は、美悠が月を見ることが好きであることと、私が月の登場する小説が好きであることだ。ひかりと月には関係がなさそうだったが、「月の光」とかけることで解決した。 「なるほど。いい名前じゃないか!」 プロデューサーに褒められて私たちは嬉しくなる。 「ユニット名が決まったから、いよいよ本格始動だな」プロデューサーは語る。「来週からレッスンが始まる。忙しくなるぞ」 今後の説明を受けて、今日のところは解散となった。 「楽しみだね!」ひかりは笑顔で言った。 「そうだね、不安もあるけど」 私の中にある不安はまだ残っていた。数学アイドルで本当にいいのだろうかと。 「大丈夫、前を向いていこうよ」 「ポジティブだね」ひかりの前向きさに感心するとともに、改めて確認したくなったことを聞く。「改めて聞くけど、このユニット名で本当によかったの?」 「うん。月のアクセをもってるからね。それに、美悠ちゃんと月を見る約束もしたから。ね、美悠ちゃん?」 「ん……」美悠はうなずいた。 その後、私は帰宅した。 数学アイドルに対する不安はやはりある。こんな変わった活動をして、友人との約束は果たせるのだろうか。 でも、ひかりが言ってくれたように前を向いていこう。そんな気持ちを抱きながら、私は本を手にした。月が登場する小説である。 月は世界中を旅する。旅の先々で見たことを、月は伝える。 私もそんな存在になれるだろうか。