地球、太陽、月。それから火星に木星。大きな写真の横にはその星の解説。有名な星からあまり知られていないような星まで、様々な星が紹介されている。 すっかりぼろぼろになった図鑑を眺めている。何度も読み返した図鑑。内容もほとんど知っている。でも、この図鑑はいまも大切。 あれはわたしが幼い頃だった。母がこの図鑑を買ってくれた。それ以来、わたしは宇宙の虜となった。 もっと知りたい。もっと見たい。 母はわたしのわがままに応えてくれた。 この図鑑には母との思い出が詰まっている。 今日この図鑑を開いたのは、あのときの会話を思い出したから。天体観測を一緒にしたい、と言われた。 思い出す。母と一緒に流星群を見たときのことを。 わたしの大切な思い出。 わたしの、大好きな……。